名牝シーザリオがターフを去ってから20年以上。
その血は日本競馬の中心に根を張り、今や一大勢力として競馬界に君臨している。
そんなシーザリオ一族を「獲得賞金」という観点から振り返った歴代ランキングTOP10の後編は、いよいよ一位から五位を紹介。
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5位 デアリングタクト(父エピファネイア) 6億1091万円
第5位は、史上初めて無敗で牝馬三冠を達成したエピファネイア産駒の名牝デアリングタクト。
桜花賞、オークス、秋華賞を一気に制し、一躍競馬界のヒロインとなった。
さらにジャパンカップではアーモンドアイ、コントレイルとの歴史的対決にも挑戦。故障による長期休養がなければ、さらに賞金を積み上げていた可能性は高い。
それでも無敗三冠という実績は色褪せない。一族の牝馬としてはシーザリオ以来の歴史的名馬であり、その偉業は後世まで語り継がれるだろう。
4位 エピファネイア(母シーザリオ) 6億8779万円
第4位は、シーザリオ初のGI馬として、一族発展の礎を築いたエピファネイア。
菊花賞を制し、4歳時にはジャパンカップをレコードタイムで圧勝した。その豪快な走りは今も多くのファンの記憶に残る。
現役引退後は種牡馬としても大成功を収め、エフフォーリア、デアリングタクト、ダノンデサイル、ステレンボッシュなど数多くのGI馬を送り出した。
競走馬としての実績だけでなく、父として一族の勢力拡大に最も貢献した功労馬であり、その存在なくして現在のシーザリオ一族は語れない。
3位 エフフォーリア(父エピファネイア) 7億7663万円
第3位は、シーザリオ一族史上初の年度代表馬となった名馬エフフォーリア。
エピファネイア産駒として皐月賞、天皇賞(秋)、有馬記念を制覇し、2021年には無類の強さを誇った。
特に天皇賞(秋)で古馬三冠馬コントレイルを破ったレースは、日本競馬史に残る名勝負として語り継がれている。
古馬になってからは苦戦もあったが、短期間で積み上げた実績は圧倒的で、一族初の7億円超えを達成した功績は大きい。
今年、初年度産駒がデビューし、早くも勝ち上がり馬を多数輩出しており、種牡馬としても大ブレイクの兆しがあり、今後がますます楽しみな存在である。
2位 ミュージアムマイル(父リオンディーズ) 9億6179万円
第2位は、リオンディーズ産駒から初めて一族の頂点争いに名乗りを上げたミュージアムマイル。
皐月賞制覇によって世代の主役へと躍り出ると、暮れのグランプリ有馬記念も制覇。
父リオンディーズは朝日杯フューチュリティSの勝ち馬として知られるが、その産駒からこれほどの賞金を獲得する大物が誕生した意義は大きい。
エピファネイア産駒が築いてきた一族の勢力図を塗り替える可能性を秘めた存在であり、リオンディーズ後継種牡馬候補としても注目を集めている。
1位 ダノンデサイル(父エピファネイア) 9億9132万円
堂々の第1位は、シーザリオ一族として悲願の日本ダービー制覇を成し遂げたエピファネイア産駒のダノンデサイルだ。
デビュー当初から高い素質を評価されていたが、その名を競馬史に刻んだのは日本ダービー制覇だった。
世代の頂点に立っただけでなく、その後も国内外の大舞台で活躍を続け、多額の賞金を積み重ねてきた。
父エピファネイア譲りの持続力と成長力を武器に、古馬になってからも一線級で活躍。シーザリオ一族の現役最強馬として、シーザリオ系の新たな中心を担う存在である。
こうしてランキングを眺めていると、一つの共通点が見えてくる。
それは、シーザリオ一族が「大舞台に強い」ということだ。
エピファネイアはジャパンカップを勝ち、サートゥルナーリアは皐月賞を勝った。エフフォーリアは天皇賞(秋)と有馬記念を制し、デアリングタクトは牝馬三冠を達成した。
シーザリオ自身も優駿牝馬とアメリカンオークスを制覇している。
つまりこの一族は単に重賞を数多く勝つだけではない。競馬史に名を残すような大レースで真価を発揮するのである。
そして興味深いのは、ランキング上位馬の顔ぶれがまだ固定されていないことだ。
エピファネイア産駒はもちろん、リオンディーズ産駒からもアスクエジンバラのような期待馬が登場している。
サートゥルナーリア産駒も、カヴァレリッツォやロデオドライブなどGI馬を輩出。今後さらに賞金ランキングを塗り替える可能性を秘めている。
そして初年度産駒がデビューしたばかりのエフフォーリアにも期待がかかり、近年はシーザリオの孫世代から曾孫世代への移行期に差しかかっている。
これまでのランキング上位が「シーザリオの子供たち」で占められていた時代から、「シーザリオの孫たち」が中心となる時代へ。そしてこれからは「曾孫たち」がランキング争いに加わってくる。
まさに一族の歴史は第二章、第三章へと進んでいるのだ。果たして10年後、このランキングの頂点に立っているのは誰だろうか。
エフフォーリアの記録を超える馬かもしれない。サートゥルナーリア産駒の怪物かもしれない。あるいはまだ誕生していない未来の名馬かもしれない。
ただ一つ確かなことがある。
それはシーザリオという一頭の名牝が残した血が、今なお日本競馬の頂点を目指し続けているという事実だ。
賞金ランキングとは、単なる数字の羅列ではない。
そこには栄光と挫折、期待と夢、そして世代を超えて受け継がれる血の物語が刻まれている。
シーザリオ一族の歴史は、まだ終わらない。
むしろ今、新たな伝説の始まりを迎えているのである。
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